面接

何を聞かれても大丈夫!就職活動の面接対策とマナーを解説

就職面接アイキャッチ

選考において特に面接が苦手で、どれだけ対策をしても緊張や受け答えの不安が拭えず当日を迎える人は少なくありません。面接は選考の最終段階となることもあり、誰もが失敗できないと意気込みます。

そこで今回は、面接で聞かれることや見られているポイント、前日までに済ませておきたい準備を紹介します。

面接で話すこと・聞かれること

就職活動の面接について、「自分がどのような人物なのか」「なぜその会社を志望しているのか」という想定できる質問への対策は始められている方もいると思います。

ここでは、面接における基本的な質問と、少し変わった質問をされた例を紹介します。

自己紹介

個人面接、集団面接問わず、面接は自己紹介から始まることが多いでしょう。自己紹介で伝える基本的な項目は以下の5つになります。

自己紹介で伝えること

  • 大学名・学部名・学科
  • 氏名(フルネーム)
  • 大学時代で取り組んだこと
  • 趣味・特技など
  • あいさつ

自己紹介の例(サークル活動の例)

◯◯大学△△学部××学科4年、(氏名)と申します。

大学ではダンスサークルに所属して、約10名のチームメンバーと、多くの人の前でパフォーマンスを披露していました。

イベントの中で地域住民との交流を深めたり、イベントの企画・運営をサポートしたりと、ダンステクニック以外の部分を経験し学びました。

本日は、どうぞよろしくお願いいたします。

自己紹介の例(趣味の例)

◯◯大学△△学部××学科4年、(氏名)と申します。

趣味は料理で、大学生活をスタートしたときから自炊を始めました。毎朝のお弁当作りや夕飯作りを3年以上行い、レパートリーは100以上あります。

栄養バランス、節約、時短3つの要素を踏まえた、オリジナルの献立も作っており、SNSでレシピを発信して、料理のメディアで取り上げられた経験があります。

本日は、どうぞよろしくお願いいたします。

趣味や特技、大学で取り組んだことは長々と話す必要はありません。面接のなかで触れてほしい、アピールできる内容を軽く伝えます。

注意点として「名前と大学名を教えてください。」と言われたら、大学で取り組んだエピソードは伝える必要がないことを覚えておきましょう。

また、自己紹介と自己PRが、混同ないように注意してください。自己紹介の時点では、自分の強みや入社への意欲を伝える必要はありません。

志望動機

志望動機に関する内容は、以下のような質問があります。

  • 弊社を志望したきっかけを教えてください
  • この業界を志望した理由を教えてください
  • 他社ではなく、弊社を志望した理由はありますか?
  • 面接で必ず聞かれることが志望動機であり、各企業に合わせた内容を考えているはずです。面接官は志望動機を聞く際、「当社でなければならない理由」を知りたがっています。

    たとえば「人の役に立ちたい」といった志望動機であれば、どの会社であっても当てはまってしまう可能性があります。

    人の役に立つことを志望動機にするのであれば、企業理念や取り組みを通して、どのように人の役に立つことができるのかを明確にしなければなりません。さらに人とは誰を指すのか、なぜ人の役に立ちたいと思ったのかも伝える必要があるのです。

    学生時代に力を入れたこと(ガクチカ)

    ガクチカに関しては、以下のような質問があります。

  • どのようなアルバイトをしていましたか?
  • ボランティアのような社会貢献に関する経験はありますか?
  • サークルや部活動では、どのようなことをしましたか?
  • 卒業論文(卒業制作)はどのようなテーマにしますか?
  • 学生生活で苦労したことを教えてください
  • なかには、アピールできるほどの経験がない人もいるかもしれません。部活やサークル、ゼミ、アルバイト、卒論のように基本的にはどのような内容でも、「どのように力を入れたのか」を具体的に伝えると、アピールにつながります。

    • なぜそれに力を入れたのか(きっかけ)
    • 誰と、何を、どのようにがんばったのか
    • 努力をして得られたもの、成果
    • 努力をするなかで挫折したこと
    • 挫折から学んだこと
    • 学生時代に力を入れたことが、どのようにして会社、社会人として活かせるのか

    ささいなできごとでも、自分にとってポジティブな経験を見つけて広げていくと、力を入れたことこととして伝えられるでしょう。

    自分の長所・短所

    長所や短所に関する質問では、以下のように聞かれるケースがあります。

  • 自分の長所と短所をそれぞれ教えてください
  • あなたの強みを教えてください
  • あなたは周囲の人から、どのような人物だと言われていますか?
  • 自分の短所をどう克服しようとしていますか?
  • あなたの長所は、どのようなことに活かせますか?
  • 面接で長所や短所を聞かれる理由は、自己分析ができているか、会社に適性があるかを判断する材料になるからです。

    短所はいくつかあっても、長所が思いつかない人は少なくありません。自分では長所が思い浮かばないときは、以下の方法を試してみてください。

    • 人より上手にできることを探す
    • 褒められた経験を思い出してみる
    • 家族、友人、恋人、先輩・後輩に自分のいいところを聞いてみる

    就活のスタートで行った自己分析も、自分の長所・短所を見つけ出せるため、今一度振り返ってみましょう。

    人事

    改めて自己分析をしたい人は「PRに繋がる自己分析!効率的な進め方とおすすめのツール8選!」を参考にしてみてください。

    短所は捉え方次第で、長所になります。短所を伝える際には、どう改善していくかを伝えることでアピールへとつなげられるでしょう。

    短所を長所に言い換える例

    短所長所への言い換え
    神経質几帳面で細かなことにも配慮できる
    気が弱い感受性が強く他者を思いやれる
    人見知りひとりの人と向き合い、深い人間関係を築ける
    優柔不断物事を慎重に考えて、リスクやミスを軽減できる
    飽き性好奇心が旺盛で、行動力がある
    マイペース周囲に影響されず、自分のすべきことが進められる
    心配性責任感と計画性があり、物事に取り組める
    負けず嫌い向上心が強く、スキルを身につけるための努力を惜しまない
    焦りやすい効率性を高めて、限られた時間を大切に使える
    流されやすい柔軟性が高い

    言い換えた長所が、どのように活かせるかを考えます。

    ただ、上記のように長所にもなり得る短所もありますが「早起きができません。」といった、社会人としての行動にふさわしくない発言は控えましょう。

    就職後の理想の働き方

    就職した後の働き方に関する質問は幅広く、一例として以下の質問があります。

  • 就職後、どのような業務に携わりたいですか?
  • 気になる部署はありましたか?
  • 10年後のあなたは、どうなっていたいですか?
  • あなたが理想とする働き方を教えてください
  • あなたの将来の夢は何ですか?
  • 面接を受けている会社での働き方はもちろん、自分自身がどう成長していきたいかを伝えます。働き方や将来の夢の質問には、絶対に採用されるという模範解答はありません。

    面接官は、あなたが企業を理解しているか、どのような業務に適性があるのか把握しようとしています。そのため、あなたが掲げるビジョンを簡潔かつ素直に伝えてください。

    趣味や特技

    自己紹介でも少し触れていますが、面接の中盤~終盤で聞かれることが趣味や特技です。堅い雰囲気の場を和ます目的として、質問する企業もあります。

  • あなたの趣味、特技を教えてください
  • あなたが得意としていることは何ですか?
  • 休日は、どのようなことをして過ごしていますか?
  • 他者よりも秀でていることはありますか?
  • あなたが誰にも負けないと思えることを教えてください
  • 趣味や特技は、エントリーシートに記載しており、書いたことと相違がないよう伝えましょう。

    面接官は、就活生が趣味から何を学んでいるのか、どのような人柄をもっているのかを見ています。無趣味であっても「趣味はありません。」と言うのではなく、質問があると想定して、好きなことを趣味として伝えられるように準備しておきましょう。

    気になるニュース

    テレビやスマホで閲覧できるニュースですが、世間のどのようなできごとに注目しているかを面接で聞かれるケースがあります。

  • 最近の気になるニュースはありますか?
  • 今年にあったできごとで、関心を抱いたニュースを教えてください
  • 今朝のニュースで気になったできごとはありましたか?
  • 気になるニュースを聞かれたときは、できごとと一緒に自分なりにどう解釈しているかを伝えるかがポイントです。日ごろから情報収集をしているのか、理解力や自分なりの考えをもっているかを判断されます。

    面接を受ける企業と一致しない限り、芸能・エンタメ系やスポーツに関する話題は避けて、政治や経済、またはその企業に関するできごとを伝えてみてください。

    自己PR

    自己PRとは、自分が強みや能力を伝えたり、入社に対する意欲を見せる場です。

    面接の終盤で自己PRを求められることがあり、最後によい印象で締めるためにも、しっかりと自信をもって答えられるようにしておきましょう。

    自己PRで伝えたいポイントは、以下のとおりです。

    • 長所から見た自分の強み
    • 直面した課題をどう乗り越え、どのような成果を上げたのか
    • 自分の強みが、入社後にどのようば場面で活かせるのか

    自己紹介と混同しがちですが、自己PRは自分のアピールをするため、名前や大学名を伝える必要はありません。また、学生時代にがんばったこと(過去)ではなく、入社してどう活躍していくか将来についてアピールしましょう。

    逆質問

    面接の最後にありがちな質問が、逆質問です。

    企業から「何か質問はありますか?」と聞く理由は、企業ばかりが学生へ質問するのではなく、対等な立場であると伝えたい、学生の好奇心や思考力を知りたいからです。

    また、就活生としても逆質問を通して自己PRもできるため、的確な質問ができればアピールとして有利に働きます。

    緊張が続く面接のなかでは、質問が浮かばない人がほとんどでしょう。そのため、逆質問があると想定して、いくつか聞きたい質問を準備しておくと安心です。

    逆質問の例

  • 御社で活躍している方たちには、どのような共通点がありますか?
  • 入社まで、どのような準備や勉強をしておくとよいですか?
  • 私は◯◯の資格を取得していますが、御社でお役に立てる業務はありますか?
  • どのような観点から、仕事の成果を評価していますか?
  • ◯◯さん(面接官)が御社で仕事をするなかで、嬉しかった経験を教えていただきたいです
  • ただし、以下の内容は逆質問で避けましょう。

    • 事前に調べればわかる内容
    • 面接官がすでに説明した内容を再度聞く
    • はい・いいえのみで回答できる質問
    • 社会人としてマナーに反する質問(例:御社に悪いうわさがあるか本当か)

    想定外の変わった質問

    面接では、予想だにしない質問を投げかけられるケースがあります。

    ユニークな質問は、就活生を驚かせたいわけではありません。とっさのできごとをどう処理するか、アクシデントをどう乗り切るかといった対応力を判断し、学生の反応を見ていることがあります。

    座右の銘、自分を動物にたとえると、尊敬している人といった質問は変わった内容ですが、趣味・特技同様に、その場の空気を和ませるために聞かれやすい内容でしょう。

    想定外の質問には、以下の例があります。

  • (集団面接にて)◯◯さんの意見を聞いて、どう思いましたか?
  • あなたを採用するメリットを教えてください
  • 無人島にひとつだけ物を持って行けるなら何を持っていきますか?
  • あなたのこだわりを教えてください
  • 100万円あったら何に使いますか?
  • すぐには答えられない変わった質問に答えられれば、面接官はもちろん、ともに集団面接を受けるほかの就活生を圧倒できるでしょう。

    普段から「もしこんなことを聞かれたら、何て答えよう?」と頭の中で自問自答をして、とっさの判断力を高めるトレーニングをしておくといいかもしれませんね。

    面接では何を見られている?

    面接では、受け答えの内容だけではなく、さまざまな観点からあなたは評価されています。

    株式会社マイナビによる調査「2022年卒 企業新卒採用予定調査」(n=2,142)によると、面接時に特に注視するところとして、「明るさ・笑顔・人当たりの良さ」が最も多く、次いで「素直さや伸びしろ等の成長可能性」ほぼ同率で「入社したいという熱意」であるとわかりました。

    面接で特に見られているところアンケート回答結果

    画像引用:マイナビ 2022年卒 企業新卒採用予定調査
    ※調査期間:2021年2月1日~2月20日
    ※回答者数:2,142名

    話す内容とともに、表情や身だしなみといった外見も評価されているため、面接で何を言うかだけにとらわれすぎないことが重要です。では、具体的に何をどのように見られているかを紹介します。

    受け答えや話しの内容

    受け答えとは、面接官からの質問に対する反応や態度を指します。何人もの就活生を見ている面接官は、視線や第一声、表情などさまざまな要素から、自信の有無や発言の真偽をしっかりと見極められます。

    自己紹介や志望動機のように事前に準備できるものは、丸暗記したものを言っているだけでも、面接官は見抜けるでしょう。

    面接で緊張しているときにありがちなのが、結局何が言いたいのかわからなかったパターンです。結局何が言いたいのかわからず、話の内容がまとまらないままで発言が終わることもあるため、受け答えは以下の点を意識してみてください。

    1. 結論から話す
    2. 結論に対する理由や具体例を話す
    3. 理由や具体例を踏まえて、まとめ・結論・一番重要なことを伝える

    例えば、自分の短所を聞かれたときは、このような流れで回答してみてください。

    • 【結論】私の短所は、神経質で心配性な一面があることです。
    • 【理由・具体例】新しい物事に取り組むとき、どのようなリスクがあるのか、何を準備すればスムーズに進められるかなど、対処法を考えることに時間を要する傾向にあります。
    • 【まとめ】実際の業務では、細かな点に配慮しながら、周囲のペースに合わせや時間内に物事が進められるよう、スピーディーにこなしたいです。

    第一印象や身だしなみなどの外見・マナー

    第一印象は、会場で面接官と対面する以前から見られていると考えてください。

    面接のために来社した際に通過する受付、エレベーターやエスカレーターのように、いつ誰が見ているかわからないときも社員はあなたを、採用面接を受けに来た学生のひとりとして見ているでしょう。

    たとえ面接で100点満点の回答ができたとしても、スーツの着こなし、メイクやヘアスタイルに問題があっては、選考に通過できない可能性があります。

    ほかにも待機中の姿勢や態度といった、選考とは無関係な部分も、会社にとってふさわしい人物であるかを判断されているため、一瞬でも気を抜かない緊張感が大切です。

    人事

    面接時を始めとする就活のマナーは「面接で好印象!就活マナーで実践したい5つのポイントを解説」でチェックしてみてください。

    誠実な人柄や素直さなどの内面

    志望動機、学生時代にがんばったこと、自己PRのように、自分をアピールする質問では、あなたの人柄が見られています。

    内面は、どのような利益をもたらすか、どう成長していくかを判断するポイントで、実力より重要視する企業もあるでしょう。

    また、会社への適性があるかも判断されるポイントです。どれだけ熱意があっても社風に合わない人物であれば、不採用となる可能性もあります。

    当然ながら、あきらかに嘘をついている、話のつじつまがあわず取り繕っているとわかれば、誠実さに欠ける学生だと判断されるでしょう。

    企業への理解と熱意

    面接官は、就活生がどれくらい会社への熱意があり、理解しているかを特に重要視しています。企業への理解ができていなければ、採用後にすぐ退職するかもしれないと悪印象です。

    企業は、愛社精神をもちながら長く働く人材を求めています。あなたの、企業に対する理解や熱意で面接官の心を動かすことができれば、好印象でしょう。

    面接の前日までにしておきたい準備

    面接の前日までにしておきたい準備

    面接の準備といえば、本番で何を伝えるかを考えるだけではなく、持ち物やスーツ、会場までのアクセスを調べておくなどさまざまです。

    ここでは、面接の前日までに準備しておきたいものを紹介します。できるだけ早めに準備をしておいて、前日改めて抜け・漏れがないか確認してみてください。

    会場までの交通機関や地図のチェック

    面接当日、どのようなルートで面接の会場まで行くか、事前に確認しておきましょう。特に注意したい点は、イレギュラー発生時の対応です。

    • 会場への到着は10分前までに、受付は5分前に済ませるようにスケジュールを立てる
    • メインのルートが利用できなくなった場合を想定して、別ルートで面接会場へ行く方法も想定しておく
    • 土日祝日は、平日とダイヤが異なる場合もある。面接日時の時刻表を確認する

    面接の受付は、5分前、早くても10分前がよいでしょう。遅いより早いほうがよいと判断して30分前のように早すぎる受付は、面接官や会場準備の都合を狂わせてしまうため、好ましくありません。

    電車などの公共交通機関を利用して面接会場へ行く場合、イレギュラー発生時に利用する別ルートを考えておくと、万が一のときもスムーズに移動できます。

    例えば電車の場合、事故等の影響により大幅な遅延が発生したとき、すべての路線が利用できなくなるトラブルがあります。そのため、バスやモノレールなどの他のルートもチェックしておきましょう。

    持ち物のチェック

    持ち物は、企業からの案内に従いましょう。必須の持ち物に加えて、あると好ましいもの、トラブルにも対応できるものを紹介します。

    必須の持ち物

    持ち物補足
    スマートフォンフル充電の状態に近い状態にしておく。バッテリーの寿命で電池の減りが極端に早いときは、モバイルバッテリーを持ち歩くか、スマホの買い換えを検討する。(イレギュラー発生時に企業へ連絡できない)
    現金、交通系ICカード、クレジットカード移動手段によっては、交通系ICカードやクレジットカードが利用できない。十分な現金を用意しておく。1万円札だと利用不可のケースもあるため、1,000円札や小銭が望ましい。
    エントリーシートや履歴書折れたり濡れたりしないよう、クリアファイルに入れておく。
    筆記用具、メモ用紙提出用書類への記載漏れ、メモをとるために必要。
    印鑑提出用書類に印鑑の押し忘れがあったときに必要。
    ハンカチ、ティッシュトイレ後、汗を拭うときなどにハンカチは必須。
    腕時計就活において、待機中にスマホで時間を確認するのはマナー違反にあたる可能性があるため、腕時計を着用する。スマートウォッチではない、普通の腕時計が無難。
    リクルートバッグ就活用のリクルートバッグ。

    あると便利なもの

    折りたたみ傘天気予報が晴れであっても、コンパクトなものがあると安心。急な天候の変化にも対応できる。
    会社案内の資料や企業研究でまとめたノート面接の前に確認するためにもっておくと安心。
    面接会場までの地図地図とアクセス方法が記載された紙。万が一スマホのバッテリーがなくなったときのために、行き方がわかるものを準備しておくと安心。
    モバイルバッテリースマホでアクセス方法などを見ていて、充電が十分ではなくなったときのために持っておく。充電が完全になくなると、モバイルSuicaは使えないため、緊急用にあるとよい。
    メイク道具メイク崩れを直すために必要。特に夏場は、汗や皮脂でベースメイクが崩れるため、紙おしろい等のコンパクトな使い捨てのアイテムもあると便利。
    手鏡ヘアスタイルや表情を確認するため。男女問わず手のひらサイズの鏡を持っておくとよい。
    ストッキングスカートを着用するときは、1枚予備があると、ストッキングの伝線に対応できる。
    整髪料とブラシ強風などでヘアスタイルが崩れる可能性があるため、準備しておくとよい。
    口臭ケアアイテム緊張すると口が渇きやすくなる。口臭ケアアイテムがあると、臭いを気にせず会話できる。
    予備のコンタクトレンズ何らかの理由で、コンタクトが外れるトラブルがある。予備は眼鏡でもよい。
    緊張による体調不良も考えられる。普段利用している頭痛薬、下痢止め、胃痛薬を持っておくと安心。

    メイクやヘアスタイルを整えるアイテムは、できるだけコンパクトなものを選びましょう。リクルートスーツがいっぱいになり、荷物がはみ出しているようではあまり印象がよくありません。

    面接本番で必要ないものは、サブバッグに入れて近くのコインロッカーに預ける、または小さめのサブバッグを持参するのが好ましいでしょう。

    スーツのチェック

    面接当日に着るスーツは、正面だけではなく、後ろ姿を含めた全身のチェックをしましょう。

    • ジャケット、パンツ、スカート、シャツ、ブラウスすべてにシワがないか
    • ストッキングに穴が空いていないか
    • 襟、袖、裾が汚れていないか
    • クリーニングに出したあとのタグが付いていないか
    • 革靴、パンプスに汚れはついていないか

    特に自分では見えない後ろ姿は、他人からよく見られる場所です。電車で長時間座っていると、スーツにシワができる可能性もあるため、背中に体重をかけすぎない、ジャケットは脱いでおくなど対策をしておきましょう。

    また、遠方で面接を受けるため泊まりがけのときは、キャリーバッグやスーツケースにスーツを入れて持ち運びます。

    このようなときは、スーツを折りたたむ箇所を極力少なくする、納めるときと同じ箇所で折り畳むなど、シワがつかないようにしましょう。

    宿泊先へ到着したら、キャリーバッグからスーツを出しておいて、シワやシミなどの不備がないかを早めに確認しておくと安心ですね。

    人事

    スーツの基本的な着こなしなどは「面接で失敗しない!就活スーツの選び方」をチェックしてみてください。

    面接当日の流れと気をつけるポイント

    面接当日に気をつけることは、イレギュラー発生時は迅速に対応する、面接前後のマナーにも配慮することです。

    ここでは、受付から帰宅後までの一連の流れを紹介します。

    1. 受付

    受付のポイント

    • 会場周辺の到着は20分前まで
    • 受付は5~10分前までに済ませておく

    会場に到着をしたときから、面接・選考が始まっている思いで受付をしましょう。企業へ足を運ぶと、働いている人たちのなかには就活生をチェックしている人がいるかもしれません。

    選考に関係ない、誰も見ていないと横柄な態度でいると、実は誰かに見られていて、選考に悪影響が出てしまう可能性も考えられます。

    受付では、あいさつ、要件、大学名、氏名の4つをはっきりと伝えましょう。

    こんにちは。本日10時に面接のお約束をしております、◯◯大学の◯◯と申します。人事ご担当の◯◯様への取り次ぎをお願いいたします。

    学生

    あいさつをすると、面接会場や待機室へ案内されます。姿勢、歩き方を気をつけながら、待機場所へ向かいましょう。

    受付時間に間に合わないときの対処法

    万が一の遅刻の対処法

    • あらかじめスマホに緊急連絡先を登録しておく
    • 遅刻をするとわかった時点で、企業に電話で「遅刻をする。」と伝える
    • 電車内で電話ができないときは、メールで電話ができない旨と「後ほど電話をかける。」と伝えておく

    どれだけ余裕をもって出発しても、電車の遅延などによるトラブルが発生して、遅刻する可能性があります。

    電話では、あいさつと要件、氏名を名乗り、電話の取り次ぎをお願いしましょう。

    お忙しいところ失礼いたします。本日10時から面接をお約束しております、◯◯大学の◯◯と申します。採用担当の◯◯様はいらっしゃいますでしょうか?

    学生

    採用担当者に電話を取り次いでもらったあとは、お詫びの言葉と遅刻する理由を伝えます。

    本日10時から面接をお約束しております、◯◯大学の◯◯と申します。誠に申し訳ありません。電車の事故により、お約束の時間に間に合わないため連絡いたしました。

    学生

    状況を伝えたうえで、いつごろ会場に到着できそうか、当日面接をしてもらえるのか確認しましょう。場合によっては、何時ごろ到着できそうか目途が立たないこともありますが、素直に事実を伝えます。

    ◯時◯分ごろに到着する予定です。本日の面接にうかがってもよろしいでしょうか?

    学生

    恐縮なのですが、電車の運転再開の目途が立っておらず、到着時間がわからず大幅に遅れてしまいます。本日の面接に、うかがってもよろしいでしょうか?ご都合もあるかと思いますので、日程の振り替えなどご指示をいただけますでしょうか。

    学生

    電車内にいて電話をできないときは、まずはメールで謝罪します。

    メールの謝罪例

    【件名】◯月◯日面接の件について(◯◯大学・氏名)

    株式会社◯◯
    採用担当◯◯様

    お世話になっております。本日10時から面接のお約束をしております、◯◯大学の◯◯と申します。

    電車の事故の影響により、到着時間が◯時◯分ごろになる予定であるため、ご連絡いたしました。

    現在電車内におり、お電話を差し上げることが難しく、メールでのご連絡となりますことをご容赦ください。

    本日の面接にうかがってもよろしいでしょうか。

    お忙しいところ大変ご迷惑をおかけし、申し訳ありません。

    ご連絡いただきますと幸いです。何卒よろしくお願いいたします。

    ※メールの下部に、大学名、氏名、電話番号を記載しておく

    急いでいる状況ではあるものの、会社名と担当者名、要件や大学名・氏名などは抜けがないように伝えましょう。

    メールの例文をコピーしておいて、必要な場所を埋めて送信できるよう準備しておくと安心です。ただし、誤って送信しないよう注意してください。

    当日面接を欠席するときの対応

    細心の注意を払っていても、急な体調不良などで欠席する可能性は0ではありません。欠席する際は、少しでも早く、電話で連絡しましょう。

    遅刻の連絡同様に、あいさつと要件、氏名を名乗り、電話の取り次ぎをお願いします。

    お忙しいところ失礼いたします。本日10時から面接をお約束しております、◯◯大学の◯◯と申します。採用担当の◯◯様はいらっしゃいますでしょうか?

    学生

    本日10時から面接をお約束しております、◯◯大学の◯◯と申します。誠に申し訳ありません。今朝、発熱により面接へうかがえないため、日程の変更に対応いただくことは可能でしょうか?

    学生

    まずは、面接へ行けない事実を謝罪して理由を伝えます。欠席ではなく選考を辞退するときは「選考を辞退させていただけますか。」と伝えましょう。

    当日の欠席連絡をメールにすると、担当者が見ないままとなる可能性があります。深夜や早朝に欠席を決めたときも、翌日の営業時間内に電話をしましょう。

    2. 待機

    面接までの待機時間も、社員から注目をされるタイミングです。ほかの就活生しかいない待機場所であっても、マナーを守って面接本番を待ちましょう。

    待機中の好ましくない行動

    スマホでの暇つぶしゲームはもちろん、SNSやLINEのチェックも控える。面接対策や自己分析のまとめなどは、ノートなどにまとめておくとよい。
    姿勢が悪い足を組む、椅子にもたれかかりすぎる、足を開きすぎる、猫背など。
    落ち着かない素振りを見せる立って待つ、うろうろする、髪や顔を触りすぎる。

    待機中にやっておくとよいこと

    働く人を見る実際に働く人を見ると、企業の雰囲気がわかる。逆質問をする際に、聞きたい内容が見つけやすい。
    ノートを確認する企業研究や自己分析などをまとめたノートを見る。質問内容を見返しておく。

    トイレは、できるだけ受付の前に済ませておきましょう。待機中どうしてもトイレへ行きたくなったときは、担当者など会社の人に一言告げてください。

    3. 入室

    面接本番の立ち振る舞いは、ほかの就活生と比較されやすく、いいところ・悪いところが目立ちます。マナーを守るだけではなく、面接官によい印象を与える行動を心がけましょう。

    入室から着席までの流れ

    入室から着席までの流れ

    1. 軽く2,3回ドアをノックする:ノック後「どうぞ。」と言われたら「失礼します。」と言い、ドアを開ける。
    2. 部屋に入ったらドアを閉める:ドアのほうを向いて閉める。
    3. 面接官のほうを向きお辞儀をする:「よろしくお願いいたします。」と言い終わったら、お辞儀をする。
    4. 椅子の横に立ち待機する:椅子の横へ移動をして、姿勢を正して待機。その後は、面接官の指示に従う。着席の前に自己紹介を行うこともある。
    5. 指示が出たら着席する:「どうぞ。」と言われてから「失礼します。」と伝え、お辞儀をしたあとに着席をする。

    お辞儀とあいさつが一緒にならないよう、落ち着いて行動しましょう。「よろしくお願いいたします。」と言い終えたら、お辞儀をします。

    またドアを閉めるときは、お尻を完全に面接官に向けてしまわない配慮も大切です。

    4. 面接

    個人面接、集団面接で共通する注意点はこちらです。

    • 背筋を伸ばして顎を引く
    • いすに深く腰をかけず、背もたれは使わない
    • 足を開きすぎない
    • 緊張していても、口角と頬を上げる意識をして笑顔をつくる

    また集団面接では、自分以外の就活生もいます。周囲を見ながら、雰囲気に合わせた対応も必要です。

    集団面接ならではのポイント

    • ほかの就活生が受け答えする内容も、しっかりと聞き理解する
    • ほかの就活生と自分を比較するのではなく、堂々としてアピールに徹する

    集団面接では、就活生の発言に対してどう思うかといった質問をされるケースがあります。ほかの就活生が話す内容をただ聞くだけでは、適切な受け答えができず、印象がマイナスになるかもしれません。

    面接で何を聞かれるかは、記事前半の「面接で話すこと・聞かれること」を参考にしてみてください。

    5. 退室

    退室の仕方

    1. お礼:面接終了後「本日はお時間をいただきありがとうございました。」などの、あいさつを伝えたあと、45度の角度でお辞儀をする。
    2. ドアの前であいさつ:退室の前に、ドアの前で面接官のほうを向き「失礼します。」と言い、45度程度の角度でお辞儀をしてドアを開ける。最後に面接官の目を見るとよい。

    基本的なマナーは、入室と同じです。入退室は、面接本番と通して自然に動作ができるよう、自信が付くまで練習してみてください。

    6. 面接後のお礼メールの送信

    面接後、マナーとして必ず送らなければならないとはいえませんが、就職活動を少しでも有利に進めたいのであれば、送ることをおすすめします。

    ただし、メールのマナーが誤っていてはマイナスに働く可能性があるため、細部まで気を抜かないよう注意してください。

    お礼メールの例

    【件名】本日(または日付)の面接のお礼 ◯◯大学・氏名

    株式会社◯◯
    採用担当 ◯◯様

    いつもお世話になっております。本日、面接にうかがいました◯◯大学の◯◯です。

    本日はお忙しいなか、面接の機会をいただき誠にありがとうございました。

    面接を通して、貴社のサービスや働き方について理解を深めることができ、ぜひ貴社で仕事をしたい思いが強くなりました。

    面接のお礼を申し上げたく、メールにてご連絡いたしました。ご多忙かと存じますので、ご返信には及びません。

    取り急ぎ、面接のお礼を申し上げたく、メールさせていただきました。

    末筆ながら、貴社ますますのご発展とお祈り申し上げます。

    【署名】

    氏名:フルネーム
    メールアドレス:◯◯@◯◯.com
    電話番号:090-xxxx-xxxx
    住所:東京都◯◯区◯◯1-2-3◯◯マンション101号室

    また、面接に遅刻したとき、何らかの理由で直前に日程を変更してもらったときは、その旨と感謝を記載しましょう。

    当日中にお礼のメールを送信できるとベストですが、後日送信する場合は、翌日のようにできるだけ早いタイミングがおすすめです。

    複数社にお礼メールを送信する際は、送信先のアドレス、件名、会社名、担当者名、メールの内容などを書き換えないまま送信しないようにしてください。

    オンライン面接で気をつけたいこと

    2020年以降、新型コロナウイルス感染症による影響を受け、オンライン面接を活用する企業が増えました。面接のマナーや流れは、ここまで説明した内容と大きな違いはありません。

    面接の会場へ足を運ばないため、時間を有効に使える、対面式の面接より緊張しないといったメリットはあるでしょう。

    しかし、オンラインならではのマナーや注意すべきこと、最終面接では対面式の面接を受けなければならないケースが多く、メリットばかりではないのです。

    ここでは、オンライン面接で必要な準備と注意点を紹介します。

    オンライン面接で必要なもの

    オンライン面接は、スマホやPCのビデオ通話機能を使って面接を行います。購入したものに不具合がないか、早い段階で確認をしてきましょう。

    オンライン面接で必要なもの

    • マイク付きイヤホン
    • PCまたはスマホ
    • エントリーシートなど、企業へ提出した資料
    • 筆記用具とメモ用紙

    ノートPCやスマホは、マイクが内蔵されている商品もあり、イヤホンがなくても、オンライン面接は可能です。ただ、面接官の声を聞き取りやすく雑音が入らない対策として、イヤホンは準備しておきましょう。

    PCやスマホは充電ケーブルを挿したままで、充電が切れないように準備します。スーツやメイクは、対面式の面接と同様に行います。

    オンラインならではの映像・音声で気をつけるポイント

    • 静かな環境で面接を行う
    • 自宅で面接をする際は、家族やペットの声が聞こえない場所で面接を行う
    • カメラの位置は、顔の正面にくる位置に設置する
    • 背景に洗濯物などの私物が映らないようにする
    • Wi-Fiにつなげる際は、回線が安定した場所で面接を行う
    • 逆行による黒つぶれ、明るすぎる照明による白飛びしない場所を選ぶ

    オンライン面接が決まったら、友人と実際にオンラインで話して、声のボリュームや光の加減が確認できると安心です。

    また、月末は通信データの使用量に制限がかかり、通信速度が遅くなる人もいるでしょう。残りの通信データ使用量がギリギリのときは課金しておくなど、面接が中断する事態にならない事前準備が必要です。

    まとめ

    面接を成功させるためには、想定外の質問に対しても動揺しないよう、自信をもつことが大切です。何があっても自信をもって面接に臨むには、3つのポイントを忘れないでください。

    1. 面接で何を聞かれるのか把握して、どのような内容でも答えられるよう、あらゆる質問を想定しておく
    2. 面接官からは常に見られていると意識する。受け答えや人柄の内面、スーツの着こなしなどの外見を、誰にどこから見られてもいいよう準備する
    3. 面接当日に、トラブルが発生しても対応できるよう、前日までの準備で抜けがないようにする

    自信をもっていれば、集団面接であってもほかの就活生に圧倒されることなく、自分の力を出し切れるでしょう。

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